UDOK.に新しい壁面ドローイングが完成

posted on 2013.5.11 / text & photo by Riken KOMATSU


 

5月3日、オープン2周年を迎えた小名浜のオルタナティブスペースUDOK.で、オープンを祝うUDOK. ART EFSTIVALが開かれた。メインイベントの24時間ドローイングには、おなじみのuntangle.、ichinosuket、ナカジマシゲタカらが参加。横幅10メートル近い壁に、新たな壁画が描かれた。

 

UDOK.に壁は、これまで何度か絵が描かれてきたが、オープン当時に制作された「弔いの壁」が下地となっている。震災直後の新聞記事を使ったコラージュ作品で、震災の記憶を壁にとどめながら、新たな未来をこの上に「上書き」していきたいという希望を込めたものだ。どれほど上書きされ、目に見えなくなっても、その根っこには、消しがたい震災の記憶がある。

 

オープン当初のUDOK.の壁はまっさらなまま。
オープン当初のUDOK.の壁はまっさらなまま。
2011年6月には新聞コラージュ「弔いの壁」が完成していた。
2011年6月には新聞コラージュ「弔いの壁」が完成していた。

 

そして今回、オープンから2年を経て、その壁に新しい壁画が描かれた。24時間ドローイングを企画したのは、UDOK.でVJやデザイナーとして活動中のichinosuket。その声に呼応するように、ドローイング作家のuntangle.、小名浜鯨岡ビルの「オクリエ」などを手がけた神奈川県在住のグラフィティライター、ナカジマシゲタカが参戦。文字通り24時間ぶっとおしで、壁に挑んだ。

 

中心には、海を守る力強い龍神のような絵が描かれ、その龍神を支えるように、波のようなうねる線が引かれている。黄色やオレンジなどの色には、暗闇から差し込む太陽のような温かさがあり、絵の中から風が吹いてくるかのような大きな躍動感を感じることができる。美しい朝焼けや小名浜の工場夜景の写真なども加えられ、多層的な文脈の存在する分厚いドローイングができあがった。

 

会場では、Kazuya ONO(左)とAOPONkonbain(右)のライブセッションも行われた。
会場では、Kazuya ONO(左)とAOPONkonbain(右)のライブセッションも行われた。
近くに寄ると、無数の細い線が顔をのぞかせる。こちらはuntangle.らしいうねりを持つ線。
近くに寄ると、無数の細い線が顔をのぞかせる。こちらはuntangle.らしいうねりを持つ線。

 

また、この模様は動画にもまとめられ、Kazuya ONOとAOPONkonbainという小名浜に縁のある2人のサウンドクリエイターが音を乗せた。ミニマルなテクノながら、独特の違和感を感じさせるサウンドにドローイングのコマ送り再生が絡みつき、UDOK.の記念碑的な作品となっている。

 

新しい壁画の名前はまだ決まっていないが、新たな小名浜の「名所」とも言うべき重厚な仕上がりとなっている。小名浜へお越しの際は、ぜひこの壁画の迫力を感じて頂きたい。

 

 

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