2013年

4月

28日

「あさんぷぉ」、早朝小名浜散歩の効能

posted on 2013.4.28 / text & photo by Riken KOMATSU


 

たっぷりと2時間半のまち歩きを終えても、まだ朝8時半。休日でまだ寝ている人も多いことだろう。朝の散歩フォトセッションの愉悦。それはまさに「早起きは三文の得」。見慣れたまちも、新鮮な光をたっぷりと浴び、美しい表情を見せてくれる。それは朝だけの、特別な風景。

 

からみほぐし研究所の主宰で行われた早朝のまち歩きイベント「あさんぷぉ」。市内外から集まった15人の参加者は、朝6時にUDOK.へと集合。本町通りから海沿いを歩き、昭和の雰囲気が色濃く残る歓楽街を抜け、カメラ片手に思い思いに小名浜の景色を切り取っていく。

 

一行は、その後、小名浜港そばのみなと食堂で朝食を堪能。今日頂いたのは、さばの味噌煮がメインの朝定食(600円)。唐揚げも入ってボリューもたっぷり。15人もの客が入ってしまったため、お店のおばちゃんを少し混乱させてしまったが、それまでおしゃべりに興じていた参加者も、しばし無言で小名浜の朝飯を堪能した。

 

帰り道は、「うだつ」などの伝統建築が残る古湊地区を歩いて建物探訪。古湊地区は「小名浜港発祥の地」とされ、100年以上の歴史を持つ建築物がいくつも残る小名浜有数のまちあるきポイントだ。普段は少し古く見える建物も、朝の光を浴びて、いつもより味わい深く見えたのではないだろうか。

 

まちあるきは、地方都市の魅力を伝えるイベントとしては一般的だが、今回は、旅行客ではなく、むしろそこに暮らす人に向けられていることが面白い。朝の出勤時なら見落としてしまうような風景をじっくりと観察していくことで、「こんなに美しい景色を見落としていた自分」に気づくことができるからだ。

 

そして、その視線でもう一度、まちを見てみる。すると、今までは平坦だった景色が美しく見えたり、奇妙で楽しいものがまちなかに溢れていることに気づかされる。かつて赤瀬川原平がまとめた「トマソン」のような景色の発見は、わたしたちが「いかにまちを見つめてこなかったか」ということを突きつけるものだ。

 

朝ゆっくり散歩をする。それをお年寄りや犬の飼い主だけの専売特許にしていては、あまりに勿体ないというもの。カメラ片手に眠い目を擦りながら、自分の住むまちを日常的に見なおしてみてはいかがだろうか。巡る季節や経過する時間も取り込みながら、まちは美しい朝景をあなたに見せてくれることだろう。

 

 

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